手はかけられなくても目をかける

農家のヨメ日記

人間も作物も育てることはみな同じ

我が家は長男が生まれた時期とパクチー栽培が始まった時期が同時期だった。

慣れない子育てに奮闘する私。昼寝から起きて泣く息子、ミルクを飲み終わって泣く息子、掃除機をかけていたら泣く息子。

赤ちゃんは泣くのが仕事だとわかっていても、泣いている我が子を放置したまま、家事をするのは気が引ける。だけど、ご飯は作らなきゃ、洗濯物も干さなきゃ。

「泣いているから相手をしてあげたいけど、そればっかりしていると何もできない」

夕飯を食べながら夫に何気なく言ってみた。

「手をかけなくても、目をかけるだけでいいんちゃう?」
夫の言葉に思わず、ご飯を食べていた手がとまる。

「どういうこと?」

「パクチーも、場所によって成長が遅い早いがあるやんか。時期が重ならないように、調整して種を蒔いていても、栽培時期が重なってくると、全部めんどうみてあげられない。そんな時、手はかけられないけど、気にはしてやる。気にしてんで、忘れてへんでって。そしたらやっぱり気にかけてるところと、すっかり忘れてしまっていたところでは、違うで成長が」

「なるほど」それから私は、息子が泣いていて手が離せない時は「ちょっと待ってよ、わかってんで〜」と眼力を飛ばすようになった。

奇しくも子育てとパクチー栽培一年目が重なった我が家。長男の竹馬の友は、パクチーかもしれない。

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畑作業を手伝わない農家の嫁と、新規就農の農園主が感じる農業や作物のこと畑の様子etc。日常をおもしろおかしく綴っています。

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